閑話休題 (←「音楽室」に戻るボタンです)

● 指の関節の曲

英語で“The Knuckle Song”というピアノ曲があります.“knuckle”とは握りこぶしの指の関節の部分のことです.直訳すると「指の関節の曲」というようなことになります.
伝承曲なので,人によって少しメロディーが違うこともありますが,典型的なメロディーはこのようなものです.
The Knuckle Song
The Knuckle Song の楽譜

オーディオ knuckle.mid (MIDI) knuckle.mp3 (MP3,112 KB)
曲はこの後も続きますし,前奏が付いていることも多いですが,この曲の大きな特徴はこの楽譜の部分にあります.〔A〕や〔B〕の音型を,指先ではなくこぶしを使って弾くのです.

〔A〕や〔B〕の初めの 3 つの音は,ピアノで黒鍵が 3 つ並んでいるところ(〔3〕〜〔5〕)の音です.
鍵盤の図
〔A〕の箇所を弾くときは,右手を握って,人差し指のあたりで〔3〕のキーを押します.そして,そのままこぶしを右にひねって〔4〕,〔5〕のキーを押します.鍵盤の上でこぶしをころがすような感じです.最後に小指のあたりで〔6〕のキーを押します.
〔B〕の箇所を弾くときは,逆に小指のあたりで〔5〕のキーを押し,こぶしを左にひねって〔4〕,〔3〕のキーを押し,最後に人差し指のあたりで〔2〕のキーを押します.

この曲は,日本では(少なくともこのページを書いている時点では)あまり馴染みが無いようです.
「猫ふんじゃった」の数ある編曲の中に,このメロディーを取り込んだものを見かけることがあります.