閑話休題 (←前のページに戻るボタンです)

● 腕の短い人はトロンボーンを吹けない?

トロンボーンはスライドを前後させて音程を変える楽器です.スライドする長さは,よく使うB♭管の場合人の腕の長さとほぼ同じです.
管楽器の大きさ(長さ)は音が空気中を伝わる速度で決まってしまうので,スライドの長さはどのトロンボーンでも(同じ調の楽器なら)同じになります.しかし人の腕の長さは体格によってばらつきがありますから,人によって腕の長さがスライドの長さより長い場合もあれば,逆に腕の方が短い場合もある訳です.
腕の長さがスライドの長さより短いということは,腕を一杯に伸ばしても,スライドを最も伸ばすポジションに届かないということを意味します.では,腕が短い人はトロンボーンを吹くことができないのでしょうか?

実際には,腕がスライドより短くてもトロンボーンを吹いている人はいます.その人達は最も長いポジションを使うときどうしているのでしょうか?
私も少しトロンボーンを吹いていたことがあります.実は私も腕の長さがスライドの長さにちょっとだけ足りません.
私の場合はどうしていたかというと,人差し指と中指の先でスライドの取っ手を挟むようにして指を伸ばします.
通常は親指と人差し指,中指位で取っ手をつまんでスライドを前後させるのですが,上のようにすると通常の持ち方に比べて指を伸ばした分,少しだけスライドを余分に伸ばすことができます.

私の場合はこれでなんとかなります.では,私より腕の短い人はどうしているのでしょうか?
以前あるテレビ番組でそのようなトロンボーン奏者が,自分はこうしているということを説明していました.
その人は糸でスライドを指にくくりつけていました.最も長いポジョションではスライドから手を離してしまって,スライドが糸で指にぶら下がっている状態になります.(ぶら下がるといっても糸はそう長いものではありませんが.)その状態でポジションが合うように糸の長さを調節している訳です.
戻すときは多分,糸を勢いよく引っ張って,飛んでくるスライドをキャッチするというような感じになるのでしょう.(これは私の想像)

ピアノなど鍵盤楽器でも同時に複数のキーを押さえるとき,普通の人なら押さえられるキーを手が小さいと押さえられない場合があります.弦楽器でも,普通の人がポジション移動しないで出せる音を,手が小さいとポジション移動しないと出せないというような場合も出てきます.(弦楽器の場合は,小さ目の楽器を使うことも可能ですが.)
楽器の演奏には体格が結構重要な要素になるものですね.