■ CPU・メモリ ■
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CPU・メモリ これは,真空管・ゲルマニウム トランジスタの頃より少し時代が下がって,学校を卒業してすぐ位の頃遊んでいたものです.
その頃から世の中にマイコンなるものが出回り始めました.マイコンとは「マイクロ コンピュータ」の略ですが,同時に「My コンピュータ」の意味も含まれていて,個人がコンピュータを所有できるようになったという画期的な出来事でした.
私もマイコンを作ってみようと思い,雑誌の記事などを参考にしながら回路を設計していました.最も初期のマイコンの CPU は 4 ビットですが,私は 4 ビットのものは使ったことがなく,私が使ったのは 8 ビットのものからです.

写真は,上の 3 つが CPU,下の 2 つがメモリです.
最初は Intel の 8080 を使うつもりで設計を始めました.そのとき買ったのが一番左の CPU です.Intel 純正品ではなく AMD のセカンド ソースです.
その頃 8080 は 1 万円前後で売られていましたが,これは信越電気商会(アノ店の昔の名前)で買ったもので,確か 5 千円位だったと思います.セカンド ソースとは言え随分安かったので,まだ設計中なのに先に買ってしまいました.
ところが技術の進歩は恐ろしいもので,より高機能の CPU が次々と出てきて,しかも値段もあれよあれよという間に下がって行きました.それで結局,Intel の 8085 を使うように途中で設計変更しました.
何しろ 8080 は電源が +5V,+12V,-5V の三種類も必要なのに,8085 は +5V 一種類で済むので,電源のことだけ考えても製作がずっと楽です.
真ん中の CPU が実際に使ったもので,NEC のセカンド ソースです.はっきりとは憶えていませんが,買ったときは 7〜8 百円だったように思います.結局 8080 は使わずじまいになってしまいました.

一番右の CPU は,もう少し後で作った別のマイコンで使ったものです.NEC の V20 というもので,Intel の 8088 のほぼ上位互換のチップです.

左側のメモリは 5101 という 1 K ビット(256 アドレス × 4 ビット)の C-MOS RAM です.上で書いた最初に作ったマイコンで,これを 4 個並べて主記憶 512 バイトとして使っていました.

右側のメモリは 2716 という 16 K ビット(2048 アドレス × 8 ビット)の UV-EPROM です.モニタ プログラムを格納したり,本に載っていたキャラクタ ジェネレータのパターンを焼いて,本物のキャラクタ ジェネレータの代わりに使ったりしていました.