Aeyes 使用方法 2012- 9- 3


このプログラムは,X Window のアプリケーション xeyes のような動作をするライブ壁紙です.
xeyes は,画面上に目玉の画像があって,マウス カーソルの位置をその視線が追いかけるプログラムです.マウス ストーカー的なものですが,目玉自体がカーソルについて行くのではなく,カーソルのある方向を目玉が見つめます.
このプログラムでは,画面にタッチした位置を目玉が追います.ただ,xeyes の場合は常にカーソルの位置を追いかけますが,タッチ スクリーンではタッチしている間しかその位置を追えません.そこで,タッチ位置以外にも,いろいろなものを基にして目玉が動くようにしました.基になるのは次のようなものです.


配布ファイル一覧

Aeyes.apk ..... Aeyes Android パッケージ
readme.htm .... この作品についての説明
license.htm ... ご利用条件


動作環境

このプログラムは Samsung の Galaxy S の Android 2.2 上で動作を確認しています.
その他,センサを使用する処理を除き,Android の開発ツールに含まれるエミュレータを使用して,以下のバージョンの OS で動作を確認しました.
Android 2.1
Android 2.2
Android 2.3.3
一部,OS のバージョンによって処理を分けている部分があります.そのようなところは,Android 2.2 で確認できないものはエミュレータのみでの確認となっています.
他のバージョンの OS 上での動作は未確認です.
動作可能な最低 OS バージョンは Android 2.1 です.


使用方法

● 壁紙に設定する

このプログラムはライブ壁紙です.アプリケーションをインストールしただけでは使用できません.このアプリケーションを壁紙として設定する必要があります.
機種や OS のバージョンによって多少操作が異なるかも知れませんが,Galaxy S の場合だと

ホーム画面を長押しして表示されるメニューから[Wallpapers]を選択する.
またはホーム画面のオプション メニューで[Wallpaper]を選択する.
表示されたメニューから[Live wallpapers]を選択する.
ライブ壁紙の一覧から Aeyes を選択する.
[Set wallpaper]で壁紙に設定する.

という手順になります.

ライブ壁紙の一覧



● 設定画面の起動

このアプリケーションでは,設定画面で各種の設定を行えます.
ライブ壁紙の設定画面は通常,ライブ壁紙を選択した後の画面から起動します.上記の画面では,[Settings...]ボタンをタッチして起動します.
それ以外にこのアプリケーションでは,壁紙の種類を選択するメニューに,設定画面を起動する項目を追加します.下記の画面の[Aeyes 設定]がそれです.


通常の方法で起動した場合とこのメニューから起動した場合では,動作は基本的には同じですが,後述のように,位置/サイズ 設定画面の表示のされ方が異なります.

なお,機種や OS のバージョンによっては,このアプリケーションが追加したメニュー項目とは別に,同じ機能を持つメニュー項目が表示される場合があります.Galaxy S の場合だと,上記の画面の[Configure...]という項目がそれに当たります.
これは,システムが自動的にメニューに追加するものですが,この項目は必ず表示されるものではありません.機種や OS バージョンによって,表示される場合とされない場合があるようです.
エミュレータの場合だと,私の環境では,Android 2.1 では表示されますが Android 2.2,Android 2.3.3 では表示されません.
表示される場合は,このアプリケーションが追加した項目と機能が重複しますが,どちらを選択しても差し支えありません.


● 設定画面

インストール後の初期状態での設定画面は,以下のようになります.設定内容によっては,これ以外の項目が表示される場合があります.


・ [タッチ位置を監視しない]
チェックすると,タッチ位置を追わないようになります.
このアプリケーションはタッチ位置を追うのが本来の機能で,タッチ位置以外の要因で目を動かすのは付加的な機能なのですが,タッチ位置は追わなくてよい,それ以外の機能のみ使いたいという場合は,この項目をチェックします.

・ [タッチしていないときの目の位置]
タッチしていないときの目の位置([タッチ位置を監視しない]にチェックした場合は,単に目の位置)を,下記の項目から選択します.
右目,左目それぞれについて個別に設定します.「右目」が画面向かって左側,「左目」が画面向かって右側の目のことです.
なお,「右目」/「左目」以外で,この文書中「右」/「左」と書いてあるところは,そのまま画面に向かっての右/左を表します.


・ [そのまま]
タッチを終了した(スクリーンから指を放した等)ときの位置のままにします.
[タッチ位置を監視しない]にチェックした場合は,[そのまま]は選択できなくなります.

・ [定位置]
決められた位置に戻します.
位置は,以下の項目から選択します.



・ [中央]/[左]/[右]/[上]/[下]
黒目の位置がそれぞれ,白目の中央/左端/右端/上端/下端になります.

・ [指定したものを監視]
いろいろなものを基にして目を動かします.
基になるものは,以下の項目から選択します.



・ [方位(磁気センサ)]
磁気センサのデータを基にして目を動かします.
磁場の S極の方に目が向きます.一般的には北を指しますが,強い磁場のある場所では向きが乱れます.

・ [傾き(加速度センサ)]
加速度センサのデータを基にして目を動かします.
白目の中央から外側に向かって,加速度の大きい方向に黒目が動きます.加速度が大きい程外側に動きます.
デバイスが静止または等速度運動をしているときは,重力の方向に目が寄りますが,デバイスが加速度運動をしているとき(デバイスを振ったときなど)は,加速度に応じて目が動きます.

・ [現在時刻 時]/[現在時刻 分]/[現在時刻 秒]
目の位置で現在の時刻の時/分/秒を表します.
目の位置は時計の文字盤と同じです.たとえば,右目を[現在時刻 時],左目を[現在時刻 分]に設定した場合で,現在の時刻が 10時10分の場合,目の向きはこのようになります.


時および分については,表示する時刻のタイム ゾーンを選択します.



・ [オーディオ]
音楽などを再生しているとき,オーディオの出力レベルに合わせて目を動かします.
動く方向を,以下の項目から選択します.



・ [左から右]/[右から左]/[下から上]/[上から下]
黒目が水平または垂直に,白目の一方の端からもう一方の端に向かって動きます.
たとえば[左から右]の場合は,縦位置は白目の中央で,横位置が白目の左端から右端に向けて,音が大きい程右に動きます.



MediaPlayer の出力をモニタしているので,MediaPlayer を使用しない方法で出力されている音に対しては動きません.

・ [色]
背景および目玉の各部分の色を指定します.
現在設定されている色がサンプル表示されています.
[設定]ボタンをタッチすると,[色の設定]画面で各部分の現在の色がリスト表示されます.


リストの項目をタッチすると,カラー ピッカーが表示されます.


HSV 表示の円環/矩形をタッチして色相/彩度/明度を選択するか,R/G/B の入力フィールドで RGB 値を数値で入力して,色を指定します.
背景画像(後述)を設定した場合は,背景色の上に画像が表示される形になるので,通常は背景色は見えなくなります.しかし,画像がディスプレイの表示サイズより小さくて,画像に覆われていない部分がある場合や,画像に透過部分があって,下が透けて見える場合は,背景色が見えます.

・ [背景画像]
ここで画像を指定すると,背景にその画像を表示します.
[設定]ボタンをタッチすると,画像を提供する機能のあるアプリケーションを起動して,画像を取得します.
背景画像を設定すると,画像のサム ネイルが表示され,[解除]ボタンが表示されます.


背景画像の設定を解除するときは[解除]ボタンをタッチします.

・ [位置/サイズ 設定]
位置/サイズ 設定画面を表示します.

・ [バッテリー残量が少ないときは停止]
チェックすると,バッテリー残量が指定した値以下の場合に処理を停止します.
残量のしきい値はパーセントで指定します.


● 位置/サイズ 設定画面

この画面で,目玉の表示位置とサイズを設定します.
この画面は,設定画面を起動するのに,ライブ壁紙を選択した後の画面から起動した場合と,壁紙の種類を選択するメニューから起動した場合で,表示のされ方が異なります.

ライブ壁紙を選択した後の画面から起動した場合

壁紙の種類を選択するメニューから起動した場合

前者では,壁紙の画像のみが表示されます.
後者では,実際にホーム画面に壁紙が設定された状態が表示されます.ここでホーム画面を操作することはできません.ホーム画面を操作できないことが判るよう,画面は暗く表示されます.

・ 表示位置の設定

表示位置を変更するには,画面にタッチしてドラッグします.
タッチする場所は目玉上である必要はありません.画面上のどこでもタッチしてドラッグすることで,目玉を移動できます.

・ サイズの設定

マルチ タッチ可能な機種では,ピンチ イン/ピンチ アウト操作で目玉を縮小/拡大できます.

マルチ タッチができない機種では,「補助ポインタ」というものを使用します.補助ポインタは,ピンチ イン/ピンチ アウト操作を行うときの一方の指の代わりになるものです.
オプション メニューで[補助ポインタ]を選択すると,画面上に十字の画像が表示されます.これが補助ポインタです.




補助ポインタが表示されている状態で,画面(補助ポインタ以外の場所)をタッチしてスライドさせると,補助ポインタの示す点(十字の中心)とタッチした点の二箇所をマルチ タッチしたのと同じ動作をします.
補助ポインタをタッチしてドラッグすると,補助ポインタを任意の場所に移動できます.




補助ポインタの使用を終了するには,オプション メニューで[補助ポインタ終了]を選択します.


補助ポインタ表示中は目玉の移動はできません.目玉を移動するときは,補助ポインタの使用を終了してください.